- 現役キャリアアドバイザー7年、年間1,000人以上のキャリア支援
- 自身も転職活動中で転職サイト・エージェントを調査、発信しています
転職活動において、よく“軸”という言葉を耳にしますよね?
実はこの軸を設定しておくだけで転職活動が圧倒的に楽に進められます。
この“軸”は人やその時の状況、年齢などによって変化します。
自分の思考やクセを把握し、言語化できることは非常に大切ですのでぜひ実践してみてくださいね。
こんな方の悩みを解決したいです
- 転職の軸が何かわからない
- 転職の軸の作り方がわからない
- 転職の軸があるが正しいかどうかわからない
この記事でわかること
- 転職軸を整理する理由がわかる
- 転職軸のメリットがわかる
- 転職軸の決め方がわかる
転職軸の作り方とは?

転職軸とは『転職活動で会社選び、仕事選びの基準を作ること』のことをいいます。
転職では今までの経験を元に、
何を実現し、その企業でどう働きたいのか?
を具体的に示す基準を持つ必要があるから整理の必要があるのです。
- どんな業界にいきたいか?
- 何の業種に就きたいか?
- どのくらいの年収が欲しいか?
- 労働の環境に条件はあるか?
転職活動をしていると出てくるあらゆる選択の場面で活躍する項目の基準軸を作るイメージです。
これは転職活動に一貫性を持たせ矛盾が生じないように周りを説得するためのものです。
その整理は転職の準備フェーズでおこないますのでしっかりと準備するようにしましょう。
転職軸×スキル棚卸し×レジュメ作成は準備3点セットです♪


転職軸がないとどうなるのか?
転職軸がない状態で転職活動を進めるとどうなるかというと2パターンあります。
- 内定がもらえない
- 転職できても後悔する
- また転職活動する
実はどれも良い結果には結びつきません。それは、なぜかというと妥協しているからです。
内定がもらえない
転職軸がしっかりしていないと書類選考の通過率も下がりチャンス自体が減少します。
また、面接に持ち込めたとしても話に一貫性がなく、ブレてしまうので面接官も”?”となってしまいます。
転職できても後悔する
晴れて転職できたとしても、軸から判断していないので自分の中で妥協が不満へと変化していくのです。
「新しいことにチャレンジしたい」と思って転職活動をしていても、
「年収が少し上がるからいいか」と目先の内定に飛びつくと「やっぱりチャレンジしたい」という気持ちが出てきてしまいます。
特に20代の転職や初めての転職に多い傾向にあるので注意が必要です。
また転職活動をする
先ほど書いたように転職できたとしても、後悔してしまいまた転職活動を繰り返してしまう。
結果的に短期での転職につながったり、転職回数が多くなってしまい後の転職活動に支障が生じる場合もよくあります。
転職軸を作る意味がわからないという方も多いかもしれませんが、このようなことを防ぐ意味においても転職日を作ることは非常に重要です。
転職軸の作り方

転職軸は大きく分けると、下記のように分けることができます。
- 仕事に関すること
- 待遇に関すること
- 働く環境に関すること
- 仕事の内容、仕事の範囲、ポジションなど
- 給与、福利厚生、勤務形態、労働時間など
- 職場の雰囲気、オフィス環境、教育環境など
大きくこの3つの面から重視するポイントと優先順位を決めればOKです。では、もう少し具体的にお話します。
1. 次の職場で実現したいことを書き出す
まずは、次の職場で実現したいことを記載してみてください。
ポイントは、先ほどの3つの要素を含むことと、数字を入れて書いてみることです。
- 裁量のある立場で新しいことにチャレンジできる。
- 年収100万円アップ
- 全国に拠点はあるが転勤はなし
この実現したいことは、現在の職場で達成できないことであり、こうであるべきであるという希望も入っているかと思います。
ここまで、キャリアのプランが設定できたら各項目に対してもう少し分解して考えます。
裁量のある立場で新しいことにチャレンジできる。
- 主任、課長、部長それとも一般社員
- プロジェクトチーム
- 新規事業の立ち上げ
- 新規プロジェクト
- 職種の変更
年収100万円アップ
- 月収○万円、ボーナス○万円
- 入社後すぐ?入社して○年後?
全国に拠点はあるが転勤はなし
- 3年後に転勤あってもOK?
- 自宅近郊の拠点ならOK?
このように実現したいことから各要素を細かく定義していくことで、ここまではOKここからはNGと自然と判断軸ができていきます。
2. 4象限マトリクス分析を活用する
最初に紹介するのは、4象限マトリクス分析をベースにして、
退職理由と転職理由(志望動機)を整理する方法です。
転職活動において、一番重要視されやすい思考軸はこの2つの理由です。退職理由は、何となく形にできるものの意外と苦戦したりします。
まずは、下図をご覧ください。

このマトリクスを使って現状把握というか見える化を行っていきます。
マトリクスの効果的な使い方
横軸に時間軸として現在と未来、縦軸に満足度といった構成です。
横軸は、現在と未来、つまり現職と新しい会社ということです。
- 縦軸に自分にとってプラスのこととマイナスのことを記入していきます。
- それぞれに点数を付けます。
- 現在の満足度が低い部分と新会社の満足度が高い部分が合致するか確認
点数の付け方は自分にとってで良いので、感覚ベースでOKです。
そして、点数が高い順に上から書いていきます。これで手順は完了です。
ここで見てほしいのは、
”現在の会社×満足度の低い部分”と、”新しい会社×満足度の高い部分”です。
“現職の課題を改善するためのオプションの1つが転職” ですので、
ここは意識して考え込んでみてください。
ズレてしまうと論理崩壊してしまうので、転職希望者にとっては非常に大切な項目というわけです。
3. マインドマップを活用して思考を整理する
次に紹介するのはマインドマップを活用した思考整理法です。
Webで探せばフリープランで使えますのでお好きなサービスを使ってみてくださいね。
>>参考:MindMeister(マインドマイスター)
フリープランでもかなりの優れもので、自分の思考をマッピング化することができます。
結果的に、潜在的なことに気がついたりもしますので、思考の全体像の可視化と整理に使ってみることをお勧めします。

上記は以前実際に作ったのを許可いただきお借りしています。
これは、左と右を現職にあるものと不足しているものでわけ、上から優先順位を高く記載しています。
こうすることで自分自身のマインドの整理にもなりますし、キャリアアドバイザーと会話する時に見せると効果的ですよ。
4. チェックツールを活用して志望順位を明確にする
最後にご紹介するのは、チェックツールです!

こちらは、企業との面接後に活用します。複数の面接を受けていくと、優先順位を付けていく必要があります。
転職エージェント経由で応募している場合は最終意思決定するタイミングで、誰もが通らなければいけない項目です。
現職に残留するか転職するか?転職するとしたら、どの会社にするか?
選択肢は誰にでもあります。しかし、一度の選択は慎重に進めなければいけません。
そんな時、見誤った判断をしてしまうこともしばしばあります。
なので、しっかりと定量分析し、自分にとって正当な妥当性のあるジャッジを下さなければいけません。
そんな時に、下記のような項目毎に点数を付けて、総合点数で判断をくだすことをお勧めしています。
項目だけ真似していただいて、後は自分の中でのルールを作っていただいて構いません。
ちなみルールの例です。
- Must →これ以上でないと嫌だという点数をつける
- 企業 →今回面接を受けた企業の点数をつける
- 青 →最も重視したい大項目群
- 緑 →次に重視したい大項目群
例えばMust59点必要なのに対し、今回は50点だったので、総合判断でお断りするという感じですね。
このような感じで、自分のその場での感情や感覚ではなく、判断軸を持って、意思決定していくと、転職活動も進めやすいと思っています!
4象限マトリクスとチェックツールについては下記のスプレッドシートをしようしてぜひ実践してみて下さいね。
▼スプレッドシートからコピー▼
▼エクセルダウンロード▼
転職軸を決める理由

こういった会話はエージェントと接している企業の人事担当者もよく使う言葉ですね。
実はエージェントや面接官はこの“軸”を大切にしています。
大切にする理由は、
第三者に伝える時に、定量化できる情報だからです。
理由がないと主張の根拠を説明しにくいので、“軸”を1つの判断材料にして企業に紹介したり、面接の合否を決めたりするわけですね。
人事担当者や部門担当者が面接を行うので、しっかりと軸を準備する必要があります。
転職軸を整理するメリット

例えば、旅行に行くときに『今回の旅行は絶対おいしい魚が食べたい』みたいに、
旅行に行って何をしたいか?から旅行先を絞っていくこともありますよね?
それと同じで、自分の軸から会社を絞ったり、仕事を選択したりするのが決めやすくなります。
このように転職軸を決めた後のメリットとして、
- 企業を選ぶ作業が楽になる
- 志望動機がはっきりする
- 転職活動のブレがなくなる
のようなメリットがあります。
また、自分の思考のクセを知ることは、良い勉強にもなりますので、一度やってみることをお勧めしますよー。
転職準備で解説しています

コーチングを受ける

コーチングとは、コーチングをする人がコーチングを受ける人に質問をすることで、自分が気づかない課題や新しい視点、今後の考え方や行動の選択肢を増やすことを促す手法です。
コーチングはあくまでも、教えてもらうということではなく、コーチから引き出してもらうものです。
今まで自分で気付けなかった能力や、今後のキャリアプラン、自分の本当にやりたいことなどを発見することができます。
コーチング道場(COACHING DOJO)さんではコーチングを受けたり、習うことについてのノウハウを発信されていますので一度見てくださいね。
自分で判断軸を作れない場合はこういった手法で軸をまとめるのも良いと思います。
転職エージェントと一緒に転職軸を作る

自分ではうまくできなかったり、誰かにみてもらったほうがやりやすいなどと思った時には転職エージェントに依頼してみてください。
エージェントはヒアリングしながら一緒にやってもらえます。
登録がまだの方は経験豊富なエージェント多く在籍するリクルートエージェントから登録するのがいいと思います。


\プロに相談してみる/
まとめ
- 転職軸は転職活動の基準となる指標
- 軸を作ることで効率的に活動できる
- 軸を作るためのツールで深掘りする
- 軸ができたら次に進もう
転職軸を設定するとかなり活動が楽になります。
私も今から作ってみますしぜひ思い立った今実践してみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございます。